第一印象の重要性
「人に好印象を与えるか、印象に残らないかの勝負は、最初の６秒で決まる」とイメージコンサルタントは言います。人は、出会ってから最初の６秒間で、相手に対する印象を決めるのだそうです。わたしたちはこのわずかな時間で、相手に対する第一印象を決定してしまうのです。この印象は相手の記憶の中に刻み込まれます。たとえば、相手に悪い印象を与えてしまった場合、その印象を変えるためには、長い時間と労力が必要になります。
社会人は、個人としての立場だけではありません。ひとりひとりは、組織人としての責任を担います。個人として相手に与えた印象は、所属する組織の印象として受け取られます。したがって、わたしたちの第一印象は、組織全体のイメージにつながります。このことをしっかりと自覚して行動しなければなりません。アルバート・メラビアン博士（心理学者）は、第一印象を決定する際の基準として下図のような３つの要素があると言っています。また、それぞれの要素の影響力を具体的な数値で示しています。その中で、メラビアン博士は、振る舞いとルックスを第一印象が決定される最大の要素としています。人を外見だけで判断することはよくないことです。しかし、わたしたちは第一印象を目で確認できる相手の態度や表情などによって、決定しています。したがって、立ち居振る舞いや服装に気をつけることは、好印象を与えるために必要な基本的要素です。

身だしなみの三原則
社会人として身だしなみを整えることは、相手に好印象を与えるために、大切な基本的要素です。身だしなみの原則は、相手が不快な思いを抱かないことです。これは服装や髪型などの外見上の身なりを整えるというだけではありません。さわやかな態度や感じの良い立ち居振る舞い、相手に対する心遣いも含まれます。身だしなみを整える際のポイントは、清潔・機能的・調和の３つがあります。あくまでも、自分の尺度ではなく、相手がどのように感じるかを考えて、身だしなみを整えます。

1, 清潔
高価なスーツを着ていても、袖口が汚れていたり、裾がほつれていたり、靴に泥がついていたりしては、相手によい印象を与えることはできません。相手に不快な印象を与えないことが、大切な要素です。出かける前には、鏡の前に立って、チェックする生活習慣を身につけましょう。服装には、目に見えない内面の美しさも重要です。

2, 機能的
ビジネスの場にふさわしい行動的な服装を用意します。女性の服装は、スーツが動きやすく機能的です。女性のスーツは、男性のスーツを参考にして選びましょう。また、派手なアクセサリーや動きにくい服装では、仕事の効率に影響しますので気をつけます。

3, 調和
ビジネスの場では、自分自身の服装の全体調和と組織の一員としての調和があります。流行はさりげなく取り入れるくらいにしましょう。ビジネスの場では、自分の個性を主張するのではなく、すべての人に受け入れられる身だしなみを心がけます。さらに、ビジネスの場であることを意識した機能性を重視してTPOに合った服装を心がけます。